【映画感想】事故物件 恐い間取り

映画

『事故物件 恐い間取り』(8/28公開)本日見てきました!感想です。

映画本編・パンフレット及び原作のネタバレを含みますのでご注意ください

感想を書く前にですが、私が

・怪談、オカルト全般愛好者である
・にも関わらず、ホラー映画はほとんど見ない
・原作『事故物件怪談 恐い間取り』既読、かつ、「北野誠のおまえら行くな。」シリーズファン

以上であることを前提とした感想であることをご留意いただければと思います。

映画全体の感想としては、結論から言うと、私個人的には、エンタメ映画としては面白かった!です。

前述のとおり私はホラー映画はほとんど見ないタチで…というのも、私が好きなジャンルは「実話怪談」や「ドキュメンタリー(心霊ロケとか)」なので、あくまで(真実はどうかさておき)実際にあったていの話・映像を聞く・見るのが好きなんですよね。なので、映画とか、ホラー番組内の再現ドラマとかを見ると、どうしても作っている映像だという意識が先行してしまい、怖いという気持ちになれず、その映像がいかにうまく作られているかを重点に見てしまいがちになってしまい…(ホラー興味ある人から見たら難儀な考え方だろうし、ホラー興味ない人から見たらどっちも作り物やん!て思われそうな弁明である)
余談ですが、ほとんどホラー映画を見ない私の一番好きなホラー映画は『アザーズ』です。これくらいのホラー感が好き…

最初映画を見始めたときも(もともとのタニシさんの映像等を見ていたせいもあり)あまりにもハッキリとした死神の影のCGとか、赤い服の女の霊の姿とか、鏡にハッキリ映る老婆の顔とか、あまりにもハッキリしすぎてて…せめてそれっぽくぼかしてくれればいいのに!と思ってしまうなど(すみません)最後のバトルシーンも、えっ…こういう展開になるん…!?と思って、とてもびっくりしました。笑 逆に1軒目のオーブが、実際のタニシさんの1軒目のものに寄せつつ、もっと派手に映っていたものの再現はなかったので、あれは採用されなかったんだ…と思ったりしました(画面的に地味だったのかな…)
そもそもの原作著書も、事故物件で起きた怪奇現象をひたすら淡々と書かれているのが特徴だったと思うので、映画も同様に淡々とじわじわ迫ってくるような恐怖が描かれているものだと強く想像していたからこそ、自分の中でのギャップが大きかったんだと思います。

でも多分、これらの感想は、私がホラー映画慣れしていないからの感想だと思うんですよね。エンタメとしては正解なのかなあと思っています。先ほど、もっとそれっぽくぼかしてくれれば…と書いたのですが、私のぼかすっていうのはいるかいないかわからないレベルというか、今なんかいた?レベルのほうがそれっぽいんじゃない?というあくまで「実話怪談・ドキュメンタリーオカルトオタク」の私の基準なんですよね…でも、大衆向けにわかりやすく霊の存在を気づかせてわかりやすく恐怖させるなら、これが正解なんだなと思いました。
実際、近くの席の女の子(おそらく亀梨さんファンの、ホラー耐性のない子)はずっと怖い、怖いと泣いていたので、エンタメとしてはわかりやすい怖さのほうがいいよね、確かに。

そんなことを悶々と考えながらパンフレットの中田秀夫監督のインタビューを読んでいたら、脚本作りで意識された点についての項にその回答になりそうなことが載っており、妙に納得してしまいました。

僕らがホラーを作りはじめた頃の日本では、ピエロやゾンビというものはなかなか受け入れられなかったのですが、この10年でハロウィンというものが定着したおかげで“面白がる文化”ができてきたのかなと思います。

ー 『事故物件 恐い間取り』パンフレット 中田秀夫監督インタビューより

なるほど、面白がる文化。なるほどなー!って思いました。確かに言われてみると、冷蔵庫や押し入れから飛び出してくる霊に極めつけの死神、それらへの除霊攻撃はハロウィン感満載な気がします。これまでのJホラーに西洋ハロウィン感を足したらこうなるのもわかるなあと思いました。

ただ、もちろん面白さだけでなく、怖いところはキッチリ怖かったです(上記でさんざん言っておいてなんですが…)
事故物件なので、当然そこで誰かが何らかの原因で死んだという事実があるわけで。その事件ひとつひとつを、タニシさんの著書や話で聞いたりするだけでは、そういう惨い事件があったのね~で終わるところを、リアルに映像で見ることのなんともいえない惨たらしさと後味の悪さ。特に、2軒目の老婆殺害のシーンはかなりの惨さで目を覆いたくなるような…霊も死神も怖いけどやっぱ1番怖いのは人間だよなあと再認識させられるシーンでした。老人が酷い目に遭っているところは本当しんどい…。
中田秀夫監督の『リング』のラストシーンで、子供を守るために親を犠牲にしようとする展開がなんとも後味悪くて嫌な印象だったのですが、本当に生きてる人間こそ怖いなと改めて思います…
ふと思ったのですが、せっかく生きている人間の怖さを強調するなら、2軒目の老婆の物件がおそらくモデルになっている事故物件で起きたドアノブガチャガチャ(犯人が戻ってきてガチャガチャしている説)も入れてほしかったかも。事故物件にはそういう怖さもあるよっていう意味で…

本編の感想に戻ります。
亀梨さんがどんどんタニシさんに見えてくる不思議。生配信シーンのひょうひょうとした話し方やたたずまいなどが特に印象的でした。怪談ライブシーンもそんな気持ちで見ていたので、観客席に突然本物のタニシさんが現れたときはあれっ?と脳が混乱しました笑
また、華井二等兵さんや田中俊行さんを見つけることができて、あっ!いた!と思いながら見るのもとても楽しかったです。ほかにも芸人さんの出演が多いな~と思いながら見ていたんですが松竹芸能さんだからですね。なるほど。

また、原作企画を履修済だからこそ気づく展開や演出もあり、そこもとても楽しめました。
2人同時に交通事故に遭うくだりとか、ヤマメの顔がどんどん黒くなっていくところとか、あと風呂場のシャンプー文字のくだりとか…原作企画を知らない方が見たら全部創作に見えてしまうと思うのですが、ここはほんとにあったことなんだよな~と再確認しながら見るのもなかなか楽しかったです。原作企画を知らない身内と一緒に行ったのですが、ここのシーンは本当にそういうことがあって…という話をしたらそこほんとなの!?と驚いていました。(ホラー耐性がなく、上映中もかなり怖がっていました)

最後に横水さんが死んだシーンはかなり個人的に良かったです。映画のラストはヤマメが大事な人のために事故物件に住むことをやめてしまうけど、もっと横水さんのように、ヤマメの周囲の人間にどんどん障りが出て、ヤマメだけが感情を失い取り憑かれたように事故物件に住み続ける…みたいな展開でもよかった気もします。続編も視野に入れて…笑

先ほど引用もしましたが、パンフレットはかなりオススメです!!
撮影現場の裏話(起きた怪異など)や、これまでのタニシさんの事故物件振り返り、誠さんや鎌倉監督の対談ページ「おまえら行くな。出張版」などが読み応えあり、往年のおまえら行くなシリーズのファンの方や純粋に怪談が好きな方は買っていいと思います!
超個人的に意外だったのは、亀梨さん主演の映画なのでジャニーズファンにやさしい作りになっているかと思いきや、かなりオカルトファンにやさしい作りになっていたことです。原作企画にとても敬意が払われているな~と感じました。
円盤化したらぜひ、撮影裏の怪奇現象とかモデルになった実際の事故物件の映像など、特典ディスクで入れてほしいな…買うので…

長々と書いてきましたが、ホラー耐性のない方にはけっこうきついのかな?と思いますが、ホラーや怪談が好きな方にもエンタメホラーとして楽しめると思うので、興味のある方は足を運んで損はないかと思います。
エンドロールで実際のタニシさんのこれまでの写真が数点流れるので、エンドロールもぜひ席を立たず見ていただきたいです。(欲を言えば、もっと流して欲しかった!!)

また、原作著書や、おまえら行くなシリーズを見たことがない方にはぜひ見ていただきたいなと思いました。面白いよ!


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